バドミントンのサービスオーバーとは?意味・主審のコールの言い方・ダブルスでサーブ権が移った後の立ち位置
「サービスオーバーって点は入るの?」「ダブルスでサーブ権が移ったあと、誰がどこから打つの?」——試合中に一番よく起きる混乱が、このサービスオーバーまわりです。意味・主審のコール・立ち位置の3つに分けて、初心者でも迷わないように整理しました。
この記事でわかること: サービスオーバーの意味と得点の扱い、主審の「サービスオーバー」コールの言い方、シングルス・ダブルスそれぞれの「次に誰がどこから打つか」、よくある混乱パターンと間違えたときの訂正ルールです。
この記事の内容は、アプリの「ルール・審判ハンドブック」でコート脇からオフラインで確認できます。
サービスオーバーとは|サービス権が相手に移ること
サービスオーバーとは、ラリーに負けたことでサービス権(サーブを打つ権利)が相手側に移ることです。バドミントンではサーブを打つ側を「サービス側(サーバー)」、受ける側を「レシーブ側(レシーバー)」と呼びますが、レシーブ側がラリーに勝つと、次のラリーからはレシーブ側がサーブを打ちます。この切り替わりがサービスオーバーです。
| ラリーに勝った側 | 得点 | 次のサーブ |
|---|---|---|
| サービス側 | サービス側に1点 | そのままサービス側が続けて打つ |
| レシーブ側 | レシーブ側に1点 | サービスオーバー。レシーブ側だった人(ペア)が打つ |
「サービスオーバー=相手がラリーに勝って、次は相手のサーブ」。この一文だけ覚えておけば、まず困りません。
ラリーポイント制では「1点+サービスオーバー」
現行のバドミントンはラリーポイント制(2006年8月〜)で、サービス側・レシーブ側のどちらがラリーに勝っても、勝った側に必ず1点が入ります。したがってサービスオーバーが起きるときは、必ず「レシーブ側に1点」もセットで入ります。
ひと昔前の「サービスポイント制」(15点制)では、サービス側が勝ったときだけ点が入り、レシーブ側が勝ってもサービス権が移るだけで点は入りませんでした。経験の長い方が「サービスオーバーは点にならない」と言うことがあるのはこの名残で、今のルールでは必ず1点入ります。
点数の数え方全体(21点制のデュース・上限30点・2027年からの15点制)はバドミントンの点数は何点まで?で解説しています。
ラリーポイント制=「どちらが勝っても1点」。レシーブ側が勝てば「1点+サービスオーバー」です。
主審のコールの言い方|「サービスオーバー」の後はサーバー側から
主審がいる試合では、サービス権が移ったときに主審が「サービスオーバー」とコールし、続けて新しいサーバー側の点数を先に読み直します。スコアは常に「サーバー側→レシーバー側」の順で読むのがルールなので、サービスオーバーが起きると読む順番が入れ替わります。
| 状況 | スコア(サーバー側-レシーバー側) | 主審のコール |
|---|---|---|
| Aがサーブして得点 | A 3 - B 2 | 「スリー、ツー」 |
| Aがサーブして失点(Bに1点、サーブ権がBへ) | B 3 - A 3 | 「サービスオーバー、スリーオール」 |
| Bがサーブして得点 | B 4 - A 3 | 「フォー、スリー」 |
| Bがサーブして失点(Aに1点、サーブ権がAへ) | A 4 - B 4 | 「サービスオーバー、フォーオール」 |
主審のコール全体の流れ(トス→「ラブオール、プレー」→インターバル→試合終了)は主審のやり方とコール一覧にまとめています。主審がいない草大会では、サーブを打つ人が自分で「サービスオーバー」と言ってからスコアをコールすると、相手とのスコア確認がスムーズです。
シングルス|偶数なら右・奇数なら左から
シングルスはサーバーが1人なので「誰が打つか」で迷うことはありません。確認するのはどちらのサービスコートから打つかだけです。
- サービス権を得た側の点数が0または偶数なら、右のサービスコートから打つ
- サービス権を得た側の点数が奇数なら、左のサービスコートから打つ
例:3-3でサービスオーバーになり、自分が3点でサーブ権を得たら、3は奇数なので左から打ちます。相手も、自分の点数に合わせて対角のサービスコートで受けます。
ダブルス|サービスオーバー直後は誰も動かない
ダブルスで一番混乱するのがここです。結論から言うと、サービスオーバーの直後は、どちらのペアも立ち位置を替えません。サービス権を得たペアの点数が偶数なら「今、右のサービスコートにいる人」、奇数なら「今、左にいる人」がそのままサーブを打ちます。
| 場面 | 立ち位置 | サーブする人 |
|---|---|---|
| サービス側が得点した | サービス側のペアだけ左右を入れ替える | 同じ人が続けて、逆のコートから打つ |
| レシーブ側が得点した(サービスオーバー) | 誰も動かない | 新サービス側の点数が偶数なら右にいる人、奇数なら左にいる人 |
「得点したときだけ、サービス側だけが左右を替える」「サービスオーバーでは誰も動かない」の2つが原則です。レシーブする側も、自分たちの点数の偶数・奇数に対応するサービスコートにいる人が受けます。偶数=右・奇数=左の覚え方や、間違えたときの訂正ルールはダブルスのサービスコートはどっち?で詳しく解説しています。
迷ったら「自分たちの点数が偶数なら右にいる人、奇数なら左にいる人がサーブ」。サービスオーバーで位置を替える必要はありません。
よくある混乱と、間違えたときの訂正ルール
- サービスオーバーのたびに左右を入れ替えてしまう:入れ替えるのは「サービス側が得点したとき」だけです。サービスオーバーでは動きません。
- 前にサーブした人がまた打ってしまう:前回のサーバーが誰だったかは関係ありません。「今の点数の偶数・奇数」と「今いる場所」だけで決まります。
- スコアを言わずに打ってしまう:主審がいない試合では、サーブ前に「サービスオーバー、◯対◯」と声に出すと、相手とスコアのずれを防げます。
サーバーやサービスコートを間違えたことに気づいたら、直ちに訂正します。気づくまでに入った点数はそのまま有効で、正しいサーバー・正しいコートに戻してプレーを続けます。主審がいる試合では主審が訂正を指示します。
ダブルスの立ち位置はスコアシートに「サーバー(S)・レシーバー(R)」を記録すると追いやすくなります。書き方はスコアシートの書き方【ダブルス編】を参照してください。
よくある質問
サービスオーバーになると点数は入りますか?
入ります。現行のラリーポイント制では、サービス側・レシーブ側のどちらがラリーに勝っても勝った側に1点が入ります。レシーブ側が勝った場合は、1点が入ると同時にサービス権が移る=サービスオーバーです。2006年以前のサービスポイント制ではサービスオーバーでは点が入りませんでしたが、今は必ず1点入ります。
主審は「サービスオーバー」をどのタイミングで言いますか?
ラリーが終わってレシーブ側の得点が確定した直後です。「サービスオーバー」とコールしたあと、新しいサーバー側の点数を先に読みます。例:サーバーが3-2で失点した場合は「サービスオーバー、スリーオール」です。
ダブルスでサービスオーバーになったら誰がどこから打ちますか?
サービス権を得た側の点数が0または偶数なら右サービスコートにいる人、奇数なら左サービスコートにいる人がサーブします。サービスオーバー直後は誰も立ち位置を替えません。今立っている場所のまま、点数の偶数・奇数に当てはまる側の人が打ちます。
サービスオーバー後にサーブする人を間違えたらどうなりますか?
気づいた時点で直ちに訂正します。間違いが分かった時点までに入った点数はそのまま有効で、正しいサーバーと正しいサービスコートに戻してプレーを続けます。主審がいる試合では主審が訂正を指示します。
シングルスのサービスオーバーで注意することはありますか?
シングルスはサーバーが1人なので「誰が打つか」で迷うことはありません。サービス権を得た側の点数が偶数なら右、奇数なら左から打つ、というコートの位置だけ確認すれば十分です。
まとめ
- サービスオーバー=ラリーに負けてサービス権が相手に移ること。ラリーポイント制では相手に1点も入る
- 主審は「サービスオーバー」とコールしてから、新しいサーバー側の点数を先に読む
- シングルスは点数が偶数なら右・奇数なら左から打つ
- ダブルスはサービスオーバー直後に誰も動かない。点数の偶数・奇数に対応する側にいる人がサーブ
- 間違えたら直ちに訂正。それまでの点数はそのまま有効
サービスオーバーとサービスコートの関係は、頭で理解するより試合で数回経験するほうが早く身につきます。スマートスコアのアプリ「ルール・審判ハンドブック」にはこの内容も収録しているので、コート脇で迷ったときにご活用ください。
- BWF「Laws of Badminton」(競技規則)Part II Section 1A — 得点方式(Scoring system)・サービスコートとサービスの順序(Service court errors)
- 公益財団法人日本バドミントン協会「競技規則」
※競技規則は改訂されることがあります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。